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【ブルーライト】SNSで炎上~権威あるものを信じる心理学とは?

米国眼科学会(AAO)が「スマートフォンのブルーライトは視力を低下させない」とはっきり宣言された(2018年8月20日の記事)ことについて、ライフハッカーの記事で紹介されました。

スマートフォンのスクリーンから出るブルーライトが目に害を及ぼすかのような、広告やヘッドラインを見かけることがありますが、果たしてこれは真実でしょうか。

ブルーライトと視力の低下に関連性はない

実のところ、ブルーライトは睡眠の妨げにはなっても、目を傷めるという科学的根拠はありません。

眼細胞が自然に含有する化学物質とブルーライトが結合すると、細胞を傷つける可能性があるとする研究が今夏発表されたことを受けて、最近、米国眼科学会(AAO)は「スマートフォンのブルーライトは視力を低下させない」とはっきり宣言しました。

問題の研究では、人間の眼から採取した細胞が使用されたわけではなく、人間の眼はまさにこの種のダメージを防ぐ力が備わっているからです(ですから、眼の健康とは無関係な問題を研究していたことになります。この実験ついては、情報サイトVergeに詳しく掲載されています)。

昨年、別の研究のタイトルに「スマートフォン失明」という言葉が登場しました。

しかし、これは片方の眼を閉じながら、もう片方の眼でスクリーンを見続けると、一時的に発生する状態でしかありません。

「失明の世界的流行」を示唆するようなおどろおどろしい見出しをつけた研究もありますが、それは極端な量の光を投射したラットが実験対象でした。結局のところ、目の健康の専門家が心配していないなら、私も心配しません。

ブルーライトカットのメガネの副作用は不透明

AAOはブルーライトをブロックする眼鏡やフィルターの推奨すらしていません。なぜなら、効果が実証されておらず、長期的にはどのような副作用があるのかもわからないからです。

ブルーライトは睡眠の質を低下させるため、携帯電話を寝室の外に置くことと、ドライアイになる可能性があるため、長時間携帯電話を凝視しないことは推奨しています。

(ライフハッカーから引用)

さらに、ウィキペディアで「ブルーライトカット眼鏡」を調べてみると、

ブルーライトカット眼鏡

青色の光(ブルーライト)を減衰させるという眼鏡が市販されている。

2017年のシステマティックレビューでは、黄斑の構造や機能に及ぼす影響を調査したり、目の疲れの症状の改善を示した研究はなく、1つの研究は普通の眼鏡との間で疲労度に差がなく、別の1つの研究は睡眠の質を改善したが、全体的に質の高い証拠ではない。

といった感じで、あまり疲労感には差はないが、睡眠の質は改善しているとのことでした。

SNSでも「ブルーライト」に関する多くのツイートが発生していますが、けっこうネガティブなコメントが多い模様です。

ブルーライトに関するツイート

人は、医者とか眼鏡屋さんとか白衣を着ている人の言う事を信じてしまうという法則が有ります。

「権威性の源泉」に気をつける

権威性の源泉
具体例を挙げると、だいたい以下のようになります。

服装(制服、白衣等)
地位(代表取締役ceo等)
実績(××コンテスト金賞、●●全国1位等)
職業(国会議員、弁護士、医者等)
付き合っている人間(ハリウッドセレブと友達等)
知識、専門性(●●大学××科大学院卒等)

いかがですか?

恐らく、上に挙げた例に遭遇した場合、
多くの人が盲目的にその指示に従ってしまったり、
話を聞くとなんとなく説得力を感じてしまいそうですよね。

ここでのポイントは、
「その人が、実際にすごい人なのかどうか」
はあまり関係ないという事です。

例えば、実際のピアノ演奏を聴いてもいないのに、
「●●コンクール金メダル」と聞いただけで、
その人がすごいピアニストだと思ってしまいますよね。

もしかしたら、
そのコンクールは参加者が3人くらいの大会なのかもしれませんが、
そんな事は殆どの人は考えません。

金賞≒すごいピアニスト≒権威性 という図式になってしまうのです。

・権威あるものを信じるのは何故なのか?
お医者さんに、「この薬を毎日飲んで下さいね。」と言われたら、
ほぼ100%の人が、何の疑い持つことなく、その助言に従うでしょう。

弁護士だって、警察官だって同じです。
彼らの指示には従うし、正しい事を言っていると盲目的に感じるはずです。

では、一体なぜ、権威ある人の話を盲目的に信じてしまうのでしょうか?

その答えは簡単です。
「非常に楽を出来る上に、ある程度の成果を望んだ通り得られるから」です。

基本的に人間というのは、考えるということが大嫌いです。

「人間は、考えるという行為を避けるためならば、どんな事でもする」
とエジソンが揶揄するほどです。

ですので、他人に任せられるのであれば任せて、
自分は楽をしたいと無意識的に考えているのです。

しかし一方で、ある程度の成果は得たいと思っています。
病気になったのであれば、自分で原因を探るのは面倒だけれども、
その症状はなんとか抑えたいと思うのです。

こうした状況に置かれると、
それなりの結果が得られる可能性が高い方法、
つまり医者の話に従う事になります。

医者の話に従ってれば、過去の経験から考えて、
殆どのケースで病状が快方に向かいますよね。

病気を治すに当たっては、医者のアドバイスに従うというのが合理的なのです。

ですので、
「自分で苦労するのは面倒で嫌だけど、それなりの結果が欲しい」
⇒「権威ある人の言う事を信じよう」
という事になるのです。

ということで、人の意見は参考までに聞くとして、

あまり鵜呑みにしないように気をつける必要があります。

今回医学生理学賞でノーベル賞を受賞された本庶佑教授も

「何でも信じず、自分の目で確かめる」といった事を話されていました。

情報が氾濫する世の中ですが、情報を自分で調べて、

きちんと判断するようにしていく必要がありそうですね。