2019年1月31日のスッキリでは、
「レンタルなんもしない人」が紹介されました。
これまで、「レンタル彼女」や「レンタルおじさん」などのサービスがありましたが、今世間を賑わせているのが、「レンタルなんもしない人」というサービス。
その活動は文字通り、「何もしない」こと。
ただその場にいるだけのサービスなんです。
「レンタルなんもしない人」のTwitter
『レンタルなんもしない人』というサービスを始めます。1人で入りにくい店、ゲームの人数あわせ、花見の場所とりなど、ただ1人分の人間の存在だけが必要なシーンでご利用ください。
国分寺駅からの交通費と飲食代だけ(かかれば)もらいます。ごく簡単なうけこたえ以外なんもできかねます。— レンタルなんもしない人 (@morimotoshoji) June 3, 2018
コレが今、話題沸騰中。
「レンタルなんもしない人 頼んでみたい!」
「本当に 何もしないから おもしろい!」
依頼が殺到し、一般人ながらフォロワー数7万人超え
いったいなぜ、このようなサービスを始めたのでしょうか?
また、どんな人が依頼してくるのでしょうか?
スッキリ「キニナルジャーナル」
レンタルなんもしない人 1週間密着
レンタルなんもしない人は35歳。
新年早々の依頼は、
「通行人への新年の挨拶を見守ってほしい」
というもの。
今回依頼してきたのは保育士の女性(30)
保育士の仕事とは関係なく、
イノシシの格好でパフォーマンスをするのが趣味。
ストレスの発散なんだとか。
これが彼女の新年の挨拶。
それを「なんもしない人」はただ見ているだけ。
声援を送るでも感想をいうでもなく、ただ見ているだけです。
依頼者の女性に感想を聞いてみると、
女性「この時間を共有してもらいたい。孤独だなと思ったときにこの人が見てくれてたっていうのが、1人でもいると気持ちが違う」と満足げな様子でした。
レンタルなんもしない人のサービス概要は、
料金:無料
(交通費と食事代などの諸経費は依頼者が負担)
内容:簡単な受け答えと飲み食い以外は何もしない
次の依頼は、
保育士の資格試験を控える39歳の女性。
「歌のテストがあるので、知らない人の前で練習したい」との依頼です。
カラオケボックスで依頼者が熱唱中も「何もしない」。
盛り上げたり、合いの手を入れたり一切していません。
依頼者に感想を聞くと・・・
「過度な反応をしないでくれたので、試験の審査員のような感じで、何もしないですばらしかったです」
何もしないのがやはりいいんだそう。
そもそも、なぜこの様な活動を始めたのでしょうか?
そして一体どんな暮らしをしているのでしょうか?
自宅に直撃しました。
レンタルなんもしない人は、名門、大阪大学大学院卒業後、
学習教材の出版社に修飾、
しかしそこである悩みが・・・
レンタルなんもしない人
「組織に向いてないなって思い始めて、3年たったぐらいでいるのが辛くなってきたので、固定的な人間関係を毎日続けていくのが苦しくなる。自分のキャラクターみたいなものを人間関係の中で守りながら、うまく立ち振る舞うことが、そもそも苦手だった」
同じコミュニティーでの人間関係に苦手意識を感じて、3年で退社。
一念発起し上京し、フリーライターやお笑い養成所に通うなどいろいろなことをしてみたそうです。
しかし・・・
レンタルなんもしない人
「なんかしようとしては なんもしなくなって、という繰り返しが人より多くて、なんもしたくないな。なんもしないの向いてるなと思った」
「人もしないこと」に需要はあるのか自分で試してみることに。
去年の6月、Twitterで募集を開始しました。
実は、レンタル何もしない人は既婚者。奥さんと小さなお子さんと暮らしています。
イラストレーターをしている奥さんとは結婚9年目。
奥さんは「なんもしない人」についてどう思っているのでしょうか?
聞いてみると
なんもしない人の妻「会社に勤めているときより夢中になっている感じがする。自分に本当に向いてることをやり始めたのかな」
会社勤めの時は家であまり笑顔が無かったので、楽しんでいる夫を見るのがうれしいといいます。
とはいえ、無料のサービスなので夫の収入はゼロ。
奥様の仕事も不定期なので世帯収入はほぼ無し、
小さなお子さんもいて不安ではないのでしょうか?
なんもしない人の妻
「考え出すと不安になるので、考えないようにしています。もう流れに任せていくしかないかな」
現在は、貯金を取り崩して生活。
しかし、これまで実行した依頼は500件以上。
さらにTwitterのフォロワー数も7万人超え。
人気上昇中です。
レンタルなんもしない人の依頼で多いのが、
「同行もの」
依頼者と一緒にライブを鑑賞したり・・・
ここでお何もしないかと思いきや、
手拍子をしています。
たまに、衝動的にしてしまうこともあるといいます。
ライブの場合、ひとりで行きたくないというだけではなく、
「なんもしない人」と一緒に行ったということをTwitterで拡散し話題を呼び、
応援しているアーティストの認知度アップを狙うケースもあるそうです。
依頼者の感想
「お金をもらって依頼を受けるっているのは良くある。お金をもらわない代わりに何もしないっていう需要は意外とあると思う。誰もやったことがないのでは?」
さらにこんな変わった依頼も
WEBサービス会社の会議に同席
依頼者の会社経営者
「会議をしている打ち合わせのメンバーが一緒。その時に、レンタルさんがいてくれれば新しい風になるかな、会議の雰囲気も変わるかなと思って今回お呼びしました」
知らない人を会議に入れることによってマンネリ化を防ぎたい
とのことです。
その効果は?
依頼者の会社経営者
「会議が温かい雰囲気に。かなりアイスブレイクしたような雰囲気になった。カンフル剤になった」
これ以外にも、「試験勉強でさぼり防止に第三者にいてほしい」
人は何もしなくても需要があるという、面白い内容でした。