【スッキリ】ゴーン容疑者を “内部通報” で逮捕 まとめ

日産自動車の会長、カルロス・ゴーン容疑者が自らの役員報酬をおよそ50億円少なく記載していたとして逮捕された事件。

スッキリは、その背景を取材しました。

“名経営者” が容疑者に

昨夜、東京地検特捜部に逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者(64)

19年間もの長きにわたり、日産自動車のトップに君臨してきました。

ゴーン容疑者逮捕を受け、昨夜10時過ぎ日産自動車の西川社長が緊急会見を実施。

西川社長

皆さん今日は大変 非常識というか遅い時間で申し訳ありません。
お集まり頂きありがとうございます。
残念というのをはるかに超えて強い憤り
そして私としては、落胆ということを強く覚えています。

東京地検特捜部によると、

ゴーン容疑者は、役員報酬を実際に受け取っていた額よりも少なく記載し申告した疑いが持たれています。
その額は、5年間でおよそ50億円にもなるというのです。

海外にも衝撃が広がっています。

ゴーン容疑者がトップを兼務するフランスの大手自動車会社「ルノー」の株価が急落。

フランスの「ル・モンド」紙では、

『彼の高額な給与はいつも議論の的だった。今回はそれが原因で日本の司法の前に引き出されることになった』
と報道。

「ニューヨークタイムズ」も

『日産の金融崩壊を救った人とされていたが、逮捕はゴーン氏にとって驚くべき転落だ』
などと報じています。

いったい何故、長年にわたり不正が行われていたのでしょうか?
西川社長が語ったその理由は?

ゴーン主導の不正。
長年にわたる“ゴーン統治の負の側面”といわざるを得ません。
ゴーン容疑者一人に集中したという権力。

それはいったいどのようなものだったのでしょうか?
ゴーン容疑者50億円過小申告 3つの“重大不正”とは

容疑は、金融商品取引法違反の疑い。
ゴーン会長の側近である、日産自動車の代表取締役である
グレッグ・ケリー容疑者(62)も逮捕されました。

カリスマ経営者と呼ばれるゴーン容疑者にいったい何が・・・?

発端は内部通報を受けての調査

西川社長

経緯は内部の通報に端を発して、
監査役からの問題提起を経て社内調査を行い、
複数の重大不正の事実確認に至ったということです。
並行して事案の内容を当社から検察に報告し、
全面的に協力させていただきながら進めてきました。

内部調査で明らかになったという複数の重大不正

その1つが、
開示される自らの報酬を少なくするための

“実際の報酬額より減額した金額”

有価証券報告書に記載した不正行為。

有価証券報告書とは企業から投資家に対し、
下記のような内容を記載して報告するものです。
 ・事業内容
 ・利益
 ・役員報酬など

投資家が会社の状況を判断する材料として、金融商品取引法によって公開が定められています。
2014年のゴーン容疑者の役員報酬は10億3500万円であったと記載されています。

他の年度は、下記の通り報酬を得たとされています。
※有価証券報告書による
2010年度 9億8200万円
2011年度 9億8700万円
2012年度 9億8800万円
2013年度 9億9500万円
2014年度 10億3500万円
合計 49億8700万円

しかし特捜部によるとこの5年間でゴーン容疑者が実際に受けていた役員報酬は、

およそ99億9800万円

約50億円も少なく記載し申告した疑いがもたれているというのです。

50億円もの役員報酬をどうやって不正に取得したのか?

という質問に西川社長は

内容的には確認している部分もありますし
検察当局とシェアしているが、
当面 今の段階では答えを控えさせていただきます
申し訳ないです。

東京地検特捜部が捜査中という理由から詳細については明らかにしませんでした。

なぜ役員報酬を少なく申告する必要があったのでしょうか?

考えられる可能性として、

1.報酬を少なく申告して
  ⇒ 会社の利益を上げる目的

2.脱税の意図で行った可能性

といったことがあります。

実際に少なく記載していた場合、どのような罰になるのでしょうか?

菊池弁護士曰く、

今回の件は金融商品取引法という、投資家保護のための立件
虚偽の記載があったとしたら投資家があざむかれるわけです。

個人に関しては、
 10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、あるいはその双方

法人としては
 最高7億円の罰金

という刑罰になっています。

さらに、日産の西川社長はゴーン容疑者には他に2つの不正があったといいます。

2つ目は目的を偽って私的な目的で当社の投資資金を使ったこと

3つ目は会社の経費の不正使用

刑事事件になるかどうかは判断できませんが、
会社としてみれば当然容認はできない内容です。

ゴーン容疑者が私的な目的
 会社の投資資金を使い、さらに会社の経費を不正に使用

その詳細について西川社長の会見では、

Q.今回の不正は2人だけという認識?
2人(ゴーン容疑者とケリー容疑者)が調査の結果、首謀であるということは確認しているが、それ以上は捜査の関係があるので控えさせていただきたい

Q.不正はいつごろから行われていた?
そこについても内容を申し上げるのは、妥当なタイミングではないと思いますので、いずれオープンにしたいと思います。
(不正は)長きにわたってということだと思います。

今後特捜部は会社に損害を与えた特別背任容疑や
会社の資金を私的に流用した業務上横領に当たるか捜査を進めていくと見られています。

ゴーン容疑者の不正はどのようにして内部から発覚したのでしょうか?

その背景について、西川社長が強調したのは・・・

事案として不正が調査の結果見つけられた。内部通告でですね。
そこを除去するということがポイントで、
権力が一人に集中しそれに対し、そうではない勢力からクーデターがあったという理解はしておりませんし、そうは受け止めていただけない方がいいと思います。

本事案で判明したゴーン主導の不正
長年にわたるゴーン統治の負の側面といわざるを得ません。
皆様の信頼を大きく裏切ることになってしまったことが
私としても大変残念であり、申し訳ないという気持ちでいっぱいでございます。

カルロス・ゴーンとはいったいどんな人物?

1954年 ブラジルに生まれ
レバノン・フランスでも過ごす

パリの大学に進学するため、フランスに渡りました。

卒業後はフランスのタイヤメーカーミュシュランを経て

自動車メーカールノーに入社します。

ルノーでは工場を閉鎖するなどコストカットを断行

会社を建て直すと同時に“コストカッター”と呼ばれるようになります。

そんなカルロス・ゴーン容疑者が、日産自動車の最高執行責任者に就任したのは1999年。

当時日本は不況の真っ只中。
倒産件数は年間1万5000件を超えていました。

そんな日本を元気づけようと発売された
モーニング娘。のLOVEマシーンが大ヒットした年でした。

日産自動車も会社の借金が2兆円を超え、
経営危機に見舞われる中、
フランスのルノーと資本提携。
ゴーン容疑者は日産自動車を立て直すため「ルノー」から派遣されてきたのです。

ゴーン容疑者が断行したのは、
東京村山工場など5つの工場閉鎖
15万人中2万人をリストラ

日産リバイバルプランを打ち出し、わずか2人で黒字化
V字回復をさせたゴーン容疑者は、社長兼最高経営責任者に就任したのです。

経営コンサルタント坂口孝則さんいわく、

コストカッターと呼ばれるゴーン容疑者ですが、
コストカッターでありながらも、意外に反感というよりも
強力なリーダーシップで会社を率いている
プラスのイメージの方が社員の方からは聞こえてくる

といいます。

2001年には
日本で最も利用的な父に贈られる
「ベストファーザー」賞を受賞

さらに2004年には
公共の事業で功績を挙げた人に贈られる
「藍綬褒章」を受賞しました。

2016年には燃費の偽装問題で揺れていた
三菱自動車と提携
三菱自動車の会長にも就任

この提携が後押しにもなり、
2017年ルノー・日産グループが
世界自動車販売台数で2位まで上り詰めたました。

好調な業績が続く中、ゴーン容疑者の報酬は破格になっていきます。
2009年度には8億9100万円

日本一の高額報酬で話題になりました。
その後も報酬は上がり続け、2016年度には10億9800万円となったのです。

東京地検特捜部によると、
2015年3月期までの5年間でゴーン容疑者は報酬をおよそ49億8700万円としてきましたが、
実際の報酬は99億9800万円だったといいます。

ゴーン容疑者の金銭感覚はどのようなものだったのでしょうか?

自動車評論家の国沢光宏さん いわく、
仕事が趣味だと思いますので、あまり(お金を)つかっているというのはないと思います。
本当にお金を貯めていたのだと考えます。
周りがそんなにお金があったら大丈夫だろうと言っても
本人は「まだまだ」ということだと思います。

ゴーン容疑者は去年4月
日産自動車の社長職を退き会長に。
報酬を7億3500万円に減額していました。
日産自動車では去年、検査の不正が度々発覚。
しかしゴーン容疑者が一切謝罪することが無かったことから
批判を受けていました。

長年、日産自動車のトップに君臨。
自らの報酬を50億円も少なく嘘の申告して逮捕されたゴーン容疑者
日産自動車は22日、ゴーン容疑者の会長の職を解く事を取締役会に提案することを明らかにしました。

しかし、長年にわたり不正が繰り返されていたのに
何故今になって内部告発が起こったのでしょうか?

自動車情報誌 編集長 本郷 仁さん いわく、

ゴーンさんが日産にいることで、社員はモチベーションが上がりました。
要はゴーンさんの言うとおりしていれば業績が良くなりました。
というのが一段落したんです。

次どうするんですか?
というところで、ずっとゴーンさんの言うことを気にしながら
仕事をしていた人もいたと。

っていうところがゴーン頼みみたいなところが、まだまだあったんだろうと思うんですね。

日産自動車に関して言えば、ゴーンさんが会長になられた時点で日産一人でやっても大丈夫よってことだったんですけど、まだまだやっぱりいろんな情報を含めて、ゴーンさんしか知らないことがいっぱいあった。
で西川さんが社長になられた時にいろんな情報が出てきたと思います。

以上、ゴーン容疑者逮捕に関する内容でした。

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