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宇宙から反復する電波をキャッチ ⇒ 地球外生命体からのメッセージ?

宇宙から反復する電波をキャッチ

カナダの天文学者のグループが、太陽系がある天の川銀河(銀河系)外部のはるか遠方より、何回かにわたり、繰り返して謎の強力な電波をキャッチしたそうです。

この強力な電波は、宇宙のどのような領域に由来し、どのようにして作られたのかは、今のところ不明とのことです。

この繰り返す「高速電波バースト:FRB」は、今回新たに建設された電波望遠鏡を、2018年の夏に試運転させた時に受信したそうです。

ちなみに、試運転では、望遠鏡が持つ本来の性能のほんの一部だけを稼働させただけ。

望遠鏡は「CHIME(カナダ水素密度マッピング実験)」として、世界で最も高性能な電波望遠鏡です。なんと、アンテナの面積はサッカー場の大きさがあるそうです。

本格稼働に入ったいま、さらにたくさんの「謎のパルス電波」を検出できる可能性があるとのことです。

今回の研究に参加した5か所の研究所の科学研究員50人からなる研究チームのメンバー、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学博士課程学生のデボラ・グッド(Deborah Good)さんは、「今年の末までに1000回の電波バーストを発見できているかもしれない」と望遠鏡の成果に期待を寄せています。

FRBの電波はほんの一瞬ですが、太陽放射の1万年分と等しいパワーが放たれることも想定できるとのこと。

電磁スペクトルの長波長側の電磁波において、このような高エネルギーの波ですが、正体については、今も研究中なんだそうです。

FRBは2007年以降に60回以上記録されており、2012年にプエルトリコにあるアレシボ天文台で観測された1例でのみ、複数回の再発が確認されていたとのことです。

推測される発生源には、星形成が行われる乱流ガス雲によって起きる宇宙の大きな変化や、星の超新星爆発といったものがあるようですが、繰り返して放たれる電波バーストは異例なケースです。

地球外生命体の可能性は?

今回の2件の論文の責任執筆者で、カナダ・マギル大学の天文学者シュリハーシュ・テンドルカールさんは、「爆発が何度も起きるという事実により激変現象モデルはありません。

激変現象では、バーストを放射する際に発生の元が損なわれるからだ」と解説する。「中性子星同士の合体や、中性子星とブラックホールの合体などで放射されるFRBは繰り返しされない」

繰り返すバーストの発生源が、単発の電波パルスを生成する発生源と異なるかどうかは、今のところ解明されていない。また大事なのは、2012年と今回発見された2018年の「反復FRB」は、その性質がとてもよく類似していることです。

これらの謎の電波のパルスは、宇宙のどこか別の場所に存在する知的生命体を示すものである可能性はないのだろうか。また地球外生命体からの何らかのメッセージということも考えられます。

これについてテンドルカールさんは「その可能性は極めて低い」とのことです。

「科学者としては、その可能性を100%否定することはできないが、知的生命体がFRBの発生源だとは、研究員達は誰も想定していない」とのことです。

今のところ詳しくは分からない謎の電波ですが、その謎が早く解明されることを楽しみに待ちたいですね。