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【スッキリ】新薬ゾフルーザに“耐性ウイルス”とは?

2019年1月30日のスッキリ。

インフルエンザの『ゾフルーザ』

一回飲むだけで治療が完了するといわれる新薬ですが、ゾフルーザが効きにくくなるという耐性ウイルスが確認されました。

池袋大谷クリニック 大谷義夫院長は、次のように話します。

1月になって毎週毎週増えました。今週もまだ微増していると思います。ピークは1月末から2月上旬です。

すでに全都道府県で警報超えのインフルエンザの流行

去年9月以降インフルエンザにかかったという人は推計で540万人
(厚生労働省発表)

そのうち推計435万人は、今月の3週間にかかり、急増しているのが分かります。

今年に入り、幼稚園や小中学校での学級閉鎖は全都道府県の約6900施設に上っています。

こうした中、去年3月に発売されて以降、注目されている新薬が『ゾフルーザ』です。

ゾフルーザ

国内シェア65%(去年4月~9月)
2018年度売り上げ見込み130億円

しかし先週、このゾフルーザをめぐって厚生労働省から“驚きの報告”が・・・

それは、

去年12月、ゾフルーザを投与した患者から耐性変異ウイルスが検出されたそうです。

“耐性ウイルス”とは何か?

この耐性ウイルスとはどういうものなのでしょうか?

大谷院長「“耐性ウイルス”をもっていると、薬が効きづらくなることがある」

通常インフルエンザは細胞に侵入後、増殖を繰り返し拡散します。

1回の服用で増殖自体を抑制するのがゾフルーザの特徴です。

まわりの人への感染リスクが減る平均時間は、

従来の薬 72時間
ゾフルーザ 24時間

といった感じでしたが、

インフルエンザウイルスの遺伝子が細胞内で変異し、耐性化すると薬が十分に効かなくなるというのです。

耐性変異 薬が効きにくくなる

“耐性化”どんな影響?

ではウイルスが耐性化した場合、体にはどんな影響が出るのでしょうか?

大谷院長
「“耐性ウイルス”がない人に比べて“耐性ウイルス”がある人は、インフルエンザの症状が治まるのに11時間遅れてしまうというデータがあります」

ゾフルーザ

感染リスク減までの平均 24時間
症状改善までの平均 50時間

耐性化すると症状改善までの平均時間が
成人:+11時間  子ども:+30時間

と症状が長引く恐れがあります。

厚生労働省の報告を受けて処方の方針を見直す病院もあります。

千葉県のある内科医院では、

『当院ではインフルエンザの治療薬の第一選択は1回の服用で投与が終了するゾフルーザとしてきましたが、今後の耐性株(ウイルス)出現の危険をなるべく避けるべく治療の第一選択は吸入薬のイナビルに変更いたしました』

としています。

ポイント1
“耐性ウイルス”ゾフルーザ 効果に影響は?

ここからは、

医師の菅谷憲夫先生
(けいゆう病院 感染制御センター 日本感染症学会 インフルエンザ委員会委員)

が解説してくれました。

菅谷先生によると……インフルエンザには有効

症状が治るまでの時間での比較
(健康な成人の時間)

耐性無 49.6時間
耐性有 63.1時間
服用無 80.2時間

耐性があったとしても、ゾフルーザを使用していた時の方が症状が治るまでの時間は短い為、有効とみています。

ポイント2
“耐性ウイルス”はゾフルーザだけではない

ゾフルーザだけではなくタミフルでも耐性ウイルスは発見されているそうです。
ただ、タミフルの方が頻度は少なくなっています。
※臨床試験による

  12歳未満 12歳以上
ゾフルーザ 23.4% 9.7%
タミフル 4.1% 0.3%

さらに、タミフルの場合は症状は長引かない、増殖せずに消えるといった点でもゾフルーザと比べても良いとされています。

問題なのは、ゾフルーザは耐性ウイルスには効かないということは、実は専門家(感染症学会)は既に知っていて耐性が出ると言っていたそうですが、一般の医師(開業医)の多くは知らなかったということです。なので、これだけゾフルーザが使われたそうです。

なぜ、こういった耐性が出るという知見があったのであれば、先に情報として流されなかったのかが、スッキリでは取り上げら問題視していました。

ポイント3
ゾフルーザ どう使う?

池袋大谷クリニックでは、現在はゾフルーザの耐性化のリスクを細かく説明した上で、患者に選択肢もらっています。

また、抵抗力の低い高齢者や子どもには基本的にゾフルーザを処方しない方針だといいます。

大谷院長
「以前は8~9割の方がゾフルーザを選んでいたんですけど、イナビルを選ぶ方、タミフルを選ぶ方、今はほぼ3分の1ずつのような感じです」

“耐性化の恐れ”のあるゾフルーザ、どのように使っていけば良いのでしょうか?

ゾフルーザ どう使う?

高齢者・子どもの使用を避ける
 “耐性ウイルス”検出 ⇒重症化

B型のウイルスに有効
 “耐性ウイルス”確認

耐性ウイルスはA型に出ていて、B型にはあまり出ていないので、B型には使うことが出来るようです。

菅谷先生
喉からインフルエンザウイルスが早く消えるゾフルーザですが、新薬ゾフルーザとタミフルの症状改善の時間は、ほぼ同じで、人にうつさなくなるということも全くもって証明されていないそうです。

患者としてのメリットはゾフルーザもタミフルも同じなんだそうです。

ゾフルーザの今後は?

耐性が出来てあまり意味が無さそうなゾフルーザですが、

菅谷先生
「たとえば鳥インフルエンザなどが流行った場合、決定的な強みになったり、非常に強いインフルエンザに感染した重篤の患者に、タミフルなどとの併用して使うことはあるだろうと思います」

とのことでした。

今のところは、外来の患者に2つ以上併用することは無いとのことです。