2020年 12月7日(月曜日)の
NHK おはよう日本 まちかど情報室
今日のテーマは『南極料理人の食材活用術』です。
番組で紹介された内容をまとめています。
まちかど情報室|南極料理人の食材活用術(12月7日)
今回も教えてくれるのは、調理師で元南極料理人の渡貫淳子さんです。
2015年からおよそ1年間、南極料理人として観測隊員の料理を作り続けました。
南極では生ゴミはもちろん、排水も極力減らすように条約で定められています。
なのでいろいろ工夫が必要なんですね。
渡貫さん「日本でしたらシンクに残った液体を捨てられるのが、南極だと捨てにくい。いかに流さずに料理に変えるか、南極では特徴的なところだと思います」
その特長を生かして、達人の技が残った汁・ソースを生かして別の料理を作ります。
まず鍋でちょっと多めに作ってしまいがちな、うどんや蕎麦などのつゆ。
その活用術が・・・
「おふ」を使います。
まずタケノコ、鶏肉などをつゆに入れていき、おふを入れます。
するとおふが汁をたっぷり吸い、煮物になります。
この他にも高野豆腐を入れても美味しくなります。
渡貫さん「おふって賞味期限が長持ちするので、結構たくさん南極にありました。おふってこういう使い方が出来るなっている発見でしたね」
続いて、残りがちなのがミートソースやカレーです。
鍋の縁にこびりついて洗うときに大変ということもがります。
渡貫さん「南極では汚れた鍋を洗うこと自体が制約があるんですね。どうしても極力 鍋をキレイにしてその上で洗ってあげないと」
それを解決してくれる達人おすすめの食材が、
じゃがいもです。
茹でたじゃがいもをミートソースなどの鍋に加えていきます。
鍋の中をキレイにしながら、じゃがいもを潰していってください。
じゃがいもが鍋をキレイにしてくれます。
しかも味が染みこんで、それがじゃがいもの味付けになるので一石二鳥です。
あとはこれを丸めて、油で揚げるとコロッケになります。
ミートソース味でソースをかけなくてもおいしく食べられます。
渡貫さん「鍋の中を少しでもきれにしたいという思いから南極で工夫して作りました」
最後は味噌汁。
味噌汁は温め直すとしょっぱくなってしまいます。
これを活用する達人の技が、煮詰めて調味料に。
渡貫さん「お味噌汁の具材の旨味も溶け出しているので、それだけで十分な調味料になります」
おすすめなのが、バターと合わせて味噌バター風味にすることです。
フライパンなどでバターでベーコンとキノコを炒めます。
ここに味噌汁を入れて煮詰めます。
そしてここに茹でたスパゲティー。
味噌とバターがマッチして美味しく仕上がります。
渡貫さん「私の感覚としては液体や漬け汁も調味料の一つとして考えてあげたらもっと料理に活用できると思います。新しいお料理の幅が広がるんじゃないかなと思います」
残った味噌汁を煮詰めるだけでなく、色々な食材を入れて薄めたものを煮込むと、和風ポトフとしても良いそうです。